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三保真吾

Author:三保真吾
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熊本県出身。
マリスト学園卒業。
武蔵野美術大学卒業。
長男、B型。
現在一児の父。

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結婚

2006.09.30 雑記
結婚式の二次会に出席しました。
花嫁は大学時代の同窓生です。

僕のまわりもさすがにちらほらとそんな話が
飛び交うようになりました。
お年頃ってやつですね。

会場は結婚式を挙げたところの別室(?)だったようで、
その名もなんとかウエディングヴィレッジ。
場所が随分遠いところにありまして、
ちょっと遅れてさらに地図を忘れた僕には
果てしなく遠く感じられました。

二次会ということでいつも通りの格好。
デニムにシャツ、なんていうのは僕ぐらいのもんで、
みんなそれなりの格好をしてました。
むずかしいな、こういうの。
もっと大人にならなくちゃ。

しかし自分の時もそうでしたが、
結婚式ってなんだかこっぱずかしいですな。
もう開き直るしかないという空気の中に皆が納まっている感じ。
それをよくわからん演出で盛り上げようとする式場。
こういう形式って今後なくなるんじゃないかなー。
なんて漠然と思います。

結婚式って一昔前は新郎の実家にお世話になった方を呼んで
何日も何日も宴が繰り広げられるってのが一般的だったみたいですね。
もちろん地方によって様々でしょうが。

伝統文化の多くがそうであるように、
そういう一見無駄なことのように思えるものって、
準備をする人は大変だし、そうでなければならない理由も見つけられない。
そうすると時代の流れなんて安っぽい言葉に置き換えられて
なんでも簡略化されてしまう。
結婚式なんてその際たるものかもしれません。

本来深い意味を持っていたはずの伝統という形式が
今はなんでもセレモニー化しています。
祭もしかり、節句もしかり。味気ないですね。
今の日本人がアイデンティティを失っていることは
完全にそういったことが理由であるはずなのですが。

僕達が生まれたときはすでにそんなのはすっかり
あたりまえになっていましたが、今後見直される気がします。
このブログでも何度も書いていますが、
これからは日本人の暮しというものが
反省も含めた新しい価値観で築き上げられていく時代です。
間違いなく僕達はその担い手なのです。

あ、ずいぶん脱線しました。

結婚おめでとうございます。
二人でしか手にすることができない未来を
いつ何時もつないだその手の中に。

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心を亡くす

2006.09.29 雑記
9月も終わりますね。
なんだか今月は過ぎるのが早く感じました。
侘びしいものです。

というか、盆を過ぎると
年末まで崩れ落ちるように過ぎていく気がします。

時間の流れについてゆけない感覚。
からだはもっとゆったり過ごしたいと
訴えているような気がしなくもないのです。

思い返せば小学生の頃でさえ、
何だか行事ばかりが多かった気がします。
今でもそうですが、嫌になりますね。
これは僕に限ったことではないのですが、
あまりにもあたりまえのように押し付けられて
そのことに疑問を感じなかっただけなのかもしれません。

あたりまえだったことに疑問を投げかける。
余計に忙しくなりそうですが、
それは何だかとても哲学的な行いのような気がします。

忙しいとは心を亡くすと書くなんてよくいいますが、
心を亡くすような後ろ向きな行為ではなく、
自発的で前向きな行為であるならば
忙しさを感じずに済むのかもしれないですね。

SLOWというテーマが見直されていますが、
ゆっくりであるということの意味を考えることは
とても興味深いことです。

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眠いのよ

2006.09.28 雑記
秋めいてきてからというもの、
輪をかけて眠い。

僕は基本的に眠い。
いつでもどこでも大抵すぐに眠れる自信がある。
しかし何の自慢にもならない。

うまく睡眠がとれていないのか、
それともただのグータラなのか、
原因はわからないがグータラであることには間違いない。

朝、目が覚めてそれから寝れなくなったという話を聞くと
耳を疑う。
僕なんて朝起きて朝食をとって
それからまた寝てしまうことがしばしばだ。
この差はなんなんだ。

遅くまで仕事をしたり、考え事をしていると
頭が冴えてなかなか眠りにつけないことはあるけれど、
そんな感じなのだろうか。
うーむ。

スズムシが鳴いている。
あの音は羽を擦りあわせて出しているということ、
未だ信じられません。

眠くなったので寝ます。

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秋の夜風

2006.09.27 雑記
秋の少し冷たい夜風が虫達の声を乗せて
窓からそっと僕に寄り添ってくる。
なんだか胸と耳が妙にくすぐったい。

古いパソコンのファンの音と虫の声が
それ以外の音を遮断している。

ふたつの扉を隔てて、小さな寝息がふたつ。
いつもどおりの穏やかな夜だ。
こんな夜はすこしまじめなことを考えてしまう。


いまだ幸福論というものが多く語られる。
幸せとは何か。
その問いさえ色あせてしまっているようにも見えるけれど。

少なくとも不幸ではないこと。
僕の幸福論は今なおそんなところだ。

野心というものに一抹の不安を感じる。
求め過ぎるということにためらいを覚える。
多くを手に入れてしまうということに怖れを抱く。
欲望という二文字に明らかな嫌悪感を感じる。

僕のまわりにはそんな感情を無意識に抱いている人が
多いように思う。
ほかでもない僕もそのひとりだ。

戦後から続く経済至上主義における成功は
野心の実現であった。
多くの野心家が凌ぎを削り、それこそが生きることだと信じられた時代。
今なお僕達はそんな時代を生きている。
そう漠然と思ってきた。

しかしどうだろう。
確かにそれを全うしようとする人もたくさんいるけれど、
ほとんどの人がささやかな暮しだけを求めているのではないか。

格差という言葉は野心とささやかな暮しの両方をひどく煽っている。
そして煽られてしまう人がたくさんいる。
資本主義でも共産主義でも何でもいいけれど、
穏やかさを失った社会は何とも貧しく、醜い。
僕はそう思う。

都市を離れて自分だけの穏やかさを取り戻そうとする人がいる。
目の眩むようなきらびやかな生活を手にしようとする人がいる。
様々な価値観が許されていることは良いことであるけれど、
その壁のむこうにしか存在し得ない未来について
僕達はもっと大胆な態度をとるべきではないか。

大胆な態度とはほかでもない。
祈るということだ。

秋の少し冷たい夜風が虫達の声を乗せて
窓からそっと僕達に寄り添ってくる。

誰にでも平等に訪れる穏やかな夜に
小さな祈りが多く訪れますように。

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ひゃっこい

2006.09.26 雑記
あまり体調が良くなかったにもかかわらず、
朝まで完全燃焼したのが決定的だった。

そんなに量を呑んだつもりはないのだが、
朝まで呑んだのが効いた。

はたして酒が残ってだるいのか、
それとも風邪をこじらせているのか、
それさえわからない。

ようやく酒が抜けてきて、
やはり風邪のようだと判明。
ちょっと微熱もあるような。

寝る前にかみさんに冷えピタを貼ってもらう。
冷えピタ初体験。なんてひゃっこいんだ・・・!!
一度に2枚貼った。
それは僕の額が広いからだけではない。
子供用だからである。

3日酔いの30手前の男の額に
2枚の冷えピタ、ペンギン柄。

うたにさえならない。あぁ。

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二日酔い

2006.09.25 雑記
酔っている。まだ完全に酔っぱらっている。

飲み過ぎると舌が腫れるような気がする。
胃も散々な有り様なのだろうと想像する。
うぅう・・・ぅう。

酒のことを考えるだけで頬の内側の穴から
なまぬるい液体が口いっぱいに溢れてくる。
それでも僕、吐けないのです。

てか、これくらいにしときましょう。
失礼しました。

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ELOYROJASのその後に

2006.09.24 雑記
知人の映画監督が舞台をやるという。

ELOYROJAS(エロイロハス)。
映画監督であり、僕の知人でもある星野有樹氏と
俳優の高川裕也氏、大谷賢治郎氏によるユニット。

今回は第一回公演。
タイトル「男はみんな犬のように」
作・演出・映像:星野有樹
出演:高川裕也、大谷賢治郎

詳しくはこちら。
http://eloyrojas.weblogs.jp/

舞台を見たのは久しぶりであった。
とても素晴らしかったのは間違いないのだが、
今そのことを言葉にしてはマズイという気がするので、
言葉が見つかったらまた感想を書こうと思う。

本日千秋楽ということもあり、
打ち上げにも参加させてもらった。

舞台のあった場所で懇談会が開かれ、
その後打ち上げとなった。
11時過ぎに打ち上げ会場に移動し、
2時近くまでいたのではないだろうか、
あまり憶えていないのだが。

その後、星野さんと大学の友人と3人でもう一軒。
日曜の原宿午前2時。
空いている店などあるはずもないのだが、
バーに行こう、バーに行こう、アイリッシュが呑みたいなどと
叫びながら、歩いて渋谷へ移動する。

思いついたバーも閉まっており、
仕方なく近くの居酒屋へ。
店に入ると店員は皆客席で寝ている。

それでも構わず呑み始め、
熱く、ひたすらに熱く話す。
外はすでに陽がのぼっている。

店を出たのは6時頃であった。
駅でがっちりと抱擁を交わし、別れる。
久しぶりに燃え上がるような夜であった。

そして見事に燃え尽きたの、だ。

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おかしい

2006.09.23 雑記
おかしい。

どうも体調がすぐれない。
ニンニクで撃退したはずの喉の痛みが再発した。
正確には、別の場所が痛い。
やはり風邪か・・・。

今夜はホイル焼きにした。
実家から送られてきたニンニクを一玉。

明日は久々に会う人がいて、
しこたまに飲むつもりでいる。
こちとら気合い十分である。

頼むよ、ニンニク君。

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2006.09.22 雑記
ヤツの前を通り過ぎるとき、
ついちらりと目がいってしまっていた、ここ数日。

朝、家を出たときはまだヤツは深い眠りについていた。
その中の魂は本当に光を失っていないのか、すこし不安になる。

夜もう一度その前を通ったとき驚いた。
ヤツがいない。
何故かうろたえる俺。
あたりを見渡す。誰の気配も感じない。
ヤツの魂はどこだ。

ヤツがいた花壇の地面を覗き込む。
秋の風が木々を揺らす。

い、いた!いや、正確には、いない!!

ヤツの魂を納めていた茶色の薄い膜が
今にも風に飛ばされそうに転がっている。

その一部には美しい時間の余韻をたたえた
小さな裂け目が広がっている。
ヤツの魂はつい何時間か前、確かにこの扉を通り抜けていったのだ。

その膜に手を触れると、
からりとしたもの寂しい心地がした。

階段をのぼり、バッグから家の鍵を取り出す。
となりの部屋の前を通り過ぎるとき、
焦茶色の斑点が壁に見えた。

まさかね、お前じゃないよね。
なんて思いながら、鍵穴に鍵を差し込む。
築の古いマンションの茶色の扉が開く。
それに気がついた娘が駆け寄ってくる。
彼女はまだ「おかえり」とも言えない。

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聖なる食物

2006.09.21 雑記
僕はニンニクを信じている。

ニンニクという聖なる食物の神秘の力を、信じている。
これはまったく疑いようがない。

風邪かな、と思うとニンニクのホイル焼きである。
一玉ほど食らう。
そして熱い風呂にはいって、ちょっと酒を飲んで寝る。

元来あまり風邪をひかないほうだが、
冬と夏に一度ずつほど訪れる予兆を、
予兆のまま終わらせることができるのは、
素晴らしきかな、ニンニク様のおかげだと思っている。

昨晩は食べなかったので、
今日の昼はニンニクたっぷりのとんこつラーメンを食べた。
夜寝る頃にはすっかり喉の痛みもひいた。
おそるべき力。

しかしニンニクは高価だ。
国産のニンニクは一玉だいたい200円、
中国産は3玉100円くらいだろうか。
その差6倍。もっとあるかもしれない。

個人的には中国産の野菜は買わないようにしている。
しかし、スーパーで手に取るとムムム・・・となる。
聖なる食物は高価なのだ。

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ジャンボジェット

2006.09.20 雑記
自分というものはよくわからないものだ。

僕は人一倍無知だと思う。
誰かに指摘されるとどきりとする。

子供の頃はジャンボジェットばかりつくっていた。
四角いプラスチックに入った油粘土。
あの匂いを今でも憶えている。

胴体と双翼に尾翼、エンジンと車輪。
もしタイムマシーンがあったなら、
あの時のジャンボジェットを見てみたい。
そしてその僕の横顔を。

自分は人に比べて喉が弱いということを知った。
風邪を引きかけるとまず間違いなく喉がやられる。

しかし弱いというのは、人と比べてということであって、
僕に与えられた弱さそのものではない。
強さや弱さなんて大抵そんなものかもしれないけれど。

自分はオールマイティー型の人間だと思っていた。
どうやらそうではないらしいということを、
近しい人間のいくつかの言葉に気付かされた。
ここに油粘土のかたまりがひとつ。

夢見がちな男、油粘土のジャンボジェットになって、
今日もプラスチックの箱の中に納まるよ。
心配するな、その奥が時空の扉だ。

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ゆゆゆゆ

2006.09.19 雑記
まったくもってすぐれない。

この眠気は秋のせいか。
いつものように背中が張っている。
だ、だ、だる、、、い。

秋には魔力が潜んでいる。
台風はその魔力の一端に過ぎない。
切なさは秋の吐息、実りと食欲は秋の罠。

秋の長雨、かたや秋晴れ。
天高く肥ゆるのは、馬、馬、そこの馬そして、誰だ。

しかし秋の魔力に打ち勝たねばならぬ。
僕が今戦いを挑んでいるのは、30回目の秋。
アニバーサリー秋だ。
手強い、手強いぞ今年の秋は・・・くはっ。

いかん、症状が悪化している。
今日のところは寝ながら練るよ。
ゆゆゆゆさぶられながら。

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この場合

2006.09.18 雑記
友人の新作のパターンを引いている。
本日2度目のトワルチェック。

あーでもないこーでもない言いながら
ベストのかたちを模索する作業。

この場合、僕はパタンナーで、彼がデザイナー。
デザインの意向とパターンを摺り合わせていく。
スリリングな時間。

いい服ができそうな予感。

この場合、いい服とは魂が乗っかっている服ということだ。
生半可な気持ちで触れちゃいけないよ、マジで。

乞うご期待。

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思い出話にかわる何か

2006.09.17 雑記
何といっても忘れっぽいタチでして、
どの話をブログに書いたのかどうか、
すでに把握できていません。

その話、まえに聞いたよ、ってことがあった場合、
コメント覧に「その話、まえに聞いたよ」と
ご記入ください。
なるべく冷たくない口調でお願いします。

てか、このコメントですら書いたかもしれませんが。


昔の事をよく憶えている人ってうらやましい。
思い出話をされても大抵思い出せないので、
思い出話にならない。
思い出話をされても思い出せず、
思い出話にならないというところで笑うしかない。
そのキャラが通用しないとつらい。

事務仕事などできる自信がまったくない。
誰かがつくったシステムの中で機能できる自信が
まったくないのだ。
頭では理解できたとしても、うっかり忘れてしまう。
完全にはからだが受け付けていない感じ。
もしかして社会不適合者なのか。うぅむ。

それらにかわる能力というものが
自分の中にあるということを願ってやまない。

どれくらい遠くまで来てしまったのか。
ボロボロの布きれのような灰色の衣服をまとい、
白髪まじりのヒゲをたくわえたまま
荒れ狂う原野の丘の上に立って天を仰ぎ見る。

「神様、それって何ですか」

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悪魔の香り

2006.09.16 雑記
相変わらずブログの更新が遅れている。
一日ひとつという掟はなかなかハードルが高い。
しかし、しかしこの掟を無視してしまうと、
二度と更新できない気がする。

これは悪魔との駆け引きなのだ。
この場合の悪魔とは、いけないとわかっていながら
つい夕方まで寝てしまう男の事をさす。

持ち前のだらしない本性の匂い。
血管の中を流れる血液から醸し出される匂いである。
これはその匂いを醸す人にしか嗅ぎ分けられない、
透明の悪魔の香り。

何も無い朝。(ほんとうはそんな朝などない)
穏やかな眠りのバイオリズムの山のところで、
自然とまぶたが開く。
またこの瞬間が訪れた、と思う。
ふわふわの思考を脳に感じる。
読むと、

「コレイジョウノシアワセハ・・・ナイヨ」

あぁっ!と言う音の無い声とともにシャットダウンする。
そしていつも通り憂鬱な午後とぐわんぐわんの灰色の脳みそ。
あぁっ・・・。

弟に「更新遅れてるよ」と指摘された。
ちなみにおそらく彼の血にも悪魔の香りが染み付いている。
弟よ、兄の生き様を見よ!
そして嘆くのだぁ・・・!!

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2006.09.15 雑記
家を出て、
いつもの10段くらいの階段を
トントントンと降りたところの花壇に
蛹がいる。

蛹は「さなぎ」と読む。

彼(もしくは彼女)の存在に気が付いてから、
かれこれ5日ほど経った。
彼(もしくは彼女)に動きはない。
いや、おそらくあの茶色の鎧の中では
驚くべき変化がくりひろげられているはずだ。

そういえばこの夏、
20年ぶりくらいに目にしたものがあった。
セミの羽化である。

子供の頃、祖母が背中の割れたセミの幼虫を
枝ごと家に持って帰ってきたことがあった。
あれは確かに祖母であったから、
少なくとも僕が5歳以前の頃になる。

茶色の繊細な殻のむこうに、
青白い、少し緑色を帯びた物体が見える。
恐れ多いほどの美しい色。
その物体が背中を丸めて、少しずつ少しずつ剥がれ落ちてくる。
そこは一切音の無い時間。
成されたばかりの前足で抜け殻をつかみ、
しわがれた白い羽が伸びるのを待つ。
白濁した瞳が徐々に色味を帯びてくる。
新しい魂が宿るかのような光景だ。

開け放たれた居間の窓からからいきなり飛び立ち、
彼はアブラゼミになる。

今年見たセミもアブラゼミであった。
かみさんと娘にも見てもらおうと、外に連れ出す。
かみさんは虫が苦手でまともに見れない。
娘は意味もわからず変な音を発して指をさす。
ただ興奮する僕。

花壇の彼(彼女)はどんな魂をたくわえているのか。



カラカラの乾いた魂乾かして花壇の淵と彼をつなぐ糸


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発泡酒哀歌

2006.09.14 雑記
晩酌はしないタチであったが、
まったく酒を飲まなかったかみさんが
梅酒程度を嗜むようになってからは、
週に2、3度それがわが家に訪れた。

世の中にはビールというものがある。
原材料を見ると、麦芽、ホップとある。
純粋にビールというものはおそらくこれだけで
できているはずだが、よく見るとそうでないものが多い。

「やっぱりモルツはうまいよ。麦芽とホップだけだしね。」
と聞いて以来、妙にそいつが旨く感じる。エビスもしかり。
地ビールというものもそういうものが多い。

あんなに飲み続けた発泡酒にはどうも手がのびない。
原材料には麦芽、ホップのほかに
大麦エキス、米、コーンスターチ、糖類など・・・
ここまでくると何の飲み物なのかわからない。
化学の実験のようだ。

「麦芽とホップだけだしね。」

その一言がわが家の食卓を変えたのである。
イメージっておそろしい。
そしていとも簡単にそれにとらわれてしまう自分が
確かにここにいる。

あぁ、発泡酒よサヨウナラ。
君のこと心から愛していたよ。また逢う日まで。

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くるぶし

2006.09.13 雑記
ここ数日の寒さは一体なんなんでしょう。
ついこないだまで暑かったというのに。
んーー体がついていけない。

テレビの天気予報を見ると、
なんとまあ立派な秋雨前線じゃあないですか。
霧のように降る雨。
それ自体は悪くないですけれどね。

シガーを燻らすため窓をあける。
床を伝って冷たい空気がくるぶしを冷やす。
虫の音がきこえる。
この部屋、冬場は相当寒いのではないかと、
いまからびびる。

どんよりとした雲の向こうには
澄んだ秋晴れと、新米、秋の味覚がある。
サンマは食べた。

皆さん風邪などひかぬよう。

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とあるおおらかな

2006.09.12 雑記
とあるおおらかな人と出会った。
出会ったというのは少し大袈裟で、
以前から知っている人であったが、まともに話したのは
今日が初めてであった。

昼食を共にし、その後帰路に付くため駅に向かった。
そこで別れるのかと思いきや、
ちょっとお茶をして行こうという誘いを受けた。
雨が降っていた。
なんともさりげない素敵な誘いだ。

駅の喫茶店に入る。
すっと小さなシガーを手渡される。
この方は僕からすると母親に近いような年齢の女性である。
あぁ、素敵だ。

ざっくばらんな話をしているうちに
そんなつもりはなかったのだが、僕のシャツの話をした。
というより、僕の生活のあれこれを話してしまった。
正確には彼女のオーラがそうさせた。

誰にでも分け隔てなくこころを開くことができる人がいる。
彼女もそんな人であった。
自分のこころを開くということは
相手のこころをも開かせることを知った。

小一時間程であったと思うが、
なんだか大切なことを学ばせてもらった気がした。
僕もこんな素敵な大人になりたい。

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夜のお供、音も

2006.09.11 雑記
夜中まで急き立てられるように鳴いていた蝉は
いつまでもパートナーの見つからないもてないヤツなのか、
それとも寝過ごしてしまったヤツなのか。
いずれにせよ彼等の声もぱったり聞こえなくなった。

外は虫達の鳴き声。
江戸川区に住んでいた頃より緑が多いせいか、
様々な虫の声が聞こえる。

未だ完全夜型の生活をしている。
引越したら朝方に切り替えようという計画は
やはり無謀であった。

相変わらず狭き門である保育園には
わが家の娘は入れないでいる。
保育園が決まったら否応なく朝方になるかもしれない。
今のところ想像もできないけれど。

虫の音は朝方まで続く。
ぱたりと止んだと思ったらすっかり空が白んでいる。
彼等も夜型なのね。

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手の中に納まる

2006.09.10 雑記
友人に頼まれているパターンのトワルチェックをしました。
家に来てもらって一緒に食事をし、
実際に着てもらいながら、修正点を探します。

彼のデザインの要望とパターン上の問題を話し合い、
ディティールを詰めていくのです。
これは何ともいえず極上の時間で、
ものづくり名利に尽きる、と言ったところです。

僕は彼の僕に対する信頼を感じ、
その彼の為に僕ができる最大限のことをする。

僕達のやろうとしている事はまだまだ小さくて
力を持ちませんが、そんな事などまったく気にする事ではない
ちっぽけな事だと気が付くのです。

むしろこの手の中に納まる小ささが、
なんだか重要な気がします。

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素っ裸

2006.09.09 雑記
以前も書きましたが、
higomokkosu SHIRTにはネームも洗濯表示も付けていません。

そのかわりにお届けする際、
ご使用に関する注意点をまとめたものを同封しています。

買ってくださる方にはhigomokkosu SHIRTのコンセプトを
十分ご理解いただいているつもりですが、
洗濯等に関しても、粉石鹸などの
環境負荷が少なくオーガニック素材の「純度」を保つことが
できるものをご使用いただくようにお願いしています。

僕はというと、石鹸素地100%の粉石鹸を使って手洗いしています。
手洗いというと何だか面倒なような気がしますが、
1枚くらいならお風呂に入る時にささっとできてしまいます。
脱水も特にする必要無く、かたく絞って陰干しします。

お届けする日にちを裏に手刺繍しているので、
買ってくださった方にも手洗いをお願いしています。
手洗いすることで愛着も深まりますし、
何より手洗いをするという行為自体が、
何ともいえない贅沢な時間のように僕には感じられます。

昔にくらべると今は様々な家電があって、
家事にかける時間というものがぐっと短縮されたそうです。
それは、女性が外で働くことができる大きな理由でもあるのですが、
家事などの暮しの営みには、
面倒な分だけそこに美しさがあるのではないかと、
家事をしない僕は思ってしまうのです。

真っ裸でシャツを洗いながら、
たったひとつでも面倒で美しい暮しの営みを持つということの
こころのゆとりを肌で感じるのです。

都市生活における昔ながらの暮しの断片。
新しさの中にある原始的な何か。
ハイテクなツールを使ったローテクなコミュニケーション。
トラディショナルな未来志向。

これはもしかしたらhigomokkosu SHIRTの深い部分のコンセプトと
一致しているかもしれない。
素っ裸で、そんなことを思うのです。

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穂村弘

2006.09.08 雑記
彼の名をご存知だろうか。
僕が彼の存在を知ったのは、今から4、5年前だったと思う。
これまた本屋での偶然の出会いであった。

多くは語らない。
彼は歌人であり、詩人であり、訳者であり、元経理課長であり、
そして極上のエッセイストである。

中でも僕は、彼のエッセイがたまらなく好きだ。
多分に影響を受けていると思う。

とにかく本屋で見かけたら買ってもらいたい。
必ずにんまりと笑みがこぼれてしまうはずだ。
電車の中では読まないほうがいい。

さあ、穂村ワールドへ!

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夜なべ月間

2006.09.07 雑記
今秋にお披露目する予定のブルゾンとコートに加え、
友人に頼まれたブルゾンとコートのパターン制作に
とりかかっています。

これまた久しぶりにパターンなどをいじっております。
思い出しながら、はたまた実験しながら進めてます。
なかなか思うようにいかず大変ではありますが、
単純に製図は楽しいですね。

鉛筆で何度も何度も線を引いては消して、
理想の線を求めます。
これはなかなかの快感です。

実際に縫製をするより、僕はこの作業が好きです。
これで誰かがトワルを縫ってくれるといいんですけどね(笑)

先生についてパターンを習っていた頃は、
あまりにも美しすぎる先生の線に圧倒され、
ある意味怖くて線が引けませんでした。
今でもその思いがなくなったわけではありませんが、
結果的に思い通りのシルエットができればいいという風に、
割り切れるようになりました。

先生がよくおっしゃっていたのは、
完璧な線というものはないということ。
今日はこれが完璧だと思っていても、
明日になるとまた手直ししてしまう。
それはその日の気分にもよるってこと。
これって究極じゃないですかね。

今僕が引く線は良くも悪くも
現在の僕自身が反映されているのですね。
ま、これは何にでも言えることでしょうが。

スケジュールが大幅に遅れております。
今月は夜なべ月間だーい!

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ボヤキ

2006.09.06 雑記
僕が通っていたムサビは確か一学年1,000人くらいいて、
入学した時は一人も知り合いがいなかったのですが、
卒業する頃にはずいぶん友達もできました。

今でもちょくちょく連絡をとっている人は
本当に限られた人達なのですが、
そうではない人達も何かの会合のときにたまに会うと、
まあそれぞれみんなちゃんと生きているみたい。
あたりまえですが。

で、そんなとき思うのは、
学生の頃から面白いものをつくったりしている人って
やっぱりそれなりに頑張っているし、
よくわからない人ってやっぱりよくわからない。
人間の気質ってそんなに変らないのね。

僕が今でも仲良くしている人達って
本当に人間的にいいやつばかりで、
そんな人達のつくるものってやっぱりいい。
人間的に共感できない人のつくるものって
やっぱり好きになれない。

これは偏見に拠るところが少なくないと思いますが、
いいものなのに全然評価されていないものや、
その逆のパターンを見てしまうと、
なんともいえない残念な気持ちになります。

息の長い、妥協のないものづくり。
自分も含めてそうあってほしいと切に願います。
なんて、ただのボヤキですが。

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ひさかたの熱

2006.09.05 雑記
学生の頃はおもしろそうな現代美術の展覧会があると、
かかさず見に行っていたのですが、
ここ数年はまったく遠ざかっていました。
あんなに毎週チェックしていたぴあも、
手にとることさえ少なくなっていました。

ひとつにはピンとくるような展覧会がしばらくなかったこと。
けれどまた最近はおもしろそうなやつがやっているみたい。
子供を連れて見に行ってみようかな。

現代美術っていうと何だかよくわかりませんが、
作家さんに会ってみたり、テレビのドキュメンタリーを
見たりすると、グッときますね。

それまであまり好きではなかった作品とかでも、
作家の生きざまが垣間見えるとかなり違って見えます。
これって正しい鑑賞の仕方かどうかわかりませんが、
同じものづくりの人間からすると、
その辺が気になってしょうがないんです。

今や日本の現代美術作家の顔ともいえる
奈良美智さんなんて僕にとってはその典型で、
情熱大陸を見て以来、ちょっと気になってます。
あいかわらずその作風はいまいち好みではないのですが、
人柄とか案外苦労人なところを見てしまい、
ちょっと見方が変りました。

世界各地でワークショップをしながら小屋をつくり、
そこで制作もするという、あれ。
まず、小屋ってところはかなりツボです。
昨年?の横浜トリエンナーレでも見たのですが、
あれは良いですね。
トリエンナーレ自体はびっくりするほど
レベルが低かったように思いますが。
今も仙台の酒蔵の跡地でやってるみたい。
仙台行ってみたいなー。

とりあえず久しぶりに原美術館にでも行ってみよう。
以前名刺をいただいたことのある名和さんとかが
出品してるみたいだし。

何かおもしろい展覧会あったら教えてくださいな。

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ZINO PLATINUM CHUBBY

2006.09.04 雑記
最近ブログの更新さぼりがちね。
日をおいてアップしがちね。
いかんいかん。

友人にネタが尽きるとオススメシガーのことを書くよね。
と言われてからなんとなく書きづらかったのですが、
まったくそのとおりネタがないのでオススメ書きます。

えーっと、何にしようかな。

「ZINO PLATINUM CHUBBY」

ZINO PLATINUMは比較的新しいブランド。
ご存知ZINO DAVIDOFFのファーストネームを冠したプレミアムシガー。
既存のZINOとはまったく違うコンセプトのもとつくられている。

プラチナに輝くリングはどこか都会的で洗練されたイメージ。
味わいのほうもまさにそんな感じ。

そのZINO PLATINUMシリーズのなかでも
突出した味わいを持つのがこのCHUBBY。
パーフェクト型と呼ばれる両細りの形。
力強さと洗練された癖のない味わい。
それでいてしっかりとした個性を感じさせる。
男性的な硬質のイメージ。
うまいよ、これ。
お試しあれ。


生産国:ドミニカ
喫煙時間:40分

ラッパー:エクアドル
バインダー:ドミニカ
フィラー:ドミニカ、ペルー

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芸人

2006.09.03 雑記
テレビでお笑い芸人なんかを見ると、
ついつい考えさせられてしまう。

吉本の養成所には毎年あわせて1,000人もの新入生がくるらしい。
その中で生き残っていく人はほんのひとにぎりであるから、
まったく厳しい世界ですね。

で、いわゆる売れる芸人とそうではない芸人って
何が違うのでしょう。
テレビを見ていて思うのは、必ずしも優れた芸であったり、
間違いなく面白い人達ばかりではない気がするのです。

時代感を読みとく能力であったり、芸能界で生き残る術を心得ていたり、
何というかそういう営業能力に長けている人が多いような気がするのです。
もちろん単なる憶測ですが。

毎年新しい人が一気に注目を浴びては、すぐに忘れ去られてしまう。
こういうことって芸人の世界だけではないのでしょうが、
なまじ体をはってメディアに露出する分、なんとも残酷な気がします。

純粋に芸の道を追い求めている芸人って
一昔前はもっといたんじゃないですかね?
今でも関西の漫才師なんていうのはそんな匂いがするんですけどね。

そういう人達が間違いなく生きにくい時代であると思うのですが、
かたくなにメジャーになりすぎることを拒み続けているとして、
それでも輝き続けることってできないんですかね。
職人気質の生き方というか。

もし自分が芸人だったら、どんな生き方を選択するだろうかと
つい考えてしまいます。
どんな芸人に憧れるだろうかと。

テレビに使い捨てにされるとわかっていながら
それでも一瞬でも輝こうと思うのか、
それともくすぶっているように思われても
自分の信じた道だけを追い求めるのか。

どのみち苦悩は絶えないと思うのですが、
一本通った生きざまがなくてはいけないと思うし、
辛さだけが見て取れるのもいけないと思うのです。

妥協せず、それでいて楽しく、
そんな理想的な生き方ができないもんでしょうか。

毎日テレビに映る彼等を見ながらそんなことを思ったのです。

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アンパンマンマーチ

2006.09.02 雑記
 
 そうだ うれしいんだ
 生きる よろこび
 たとえ 胸の傷がいたんでも

 なんのために 生まれて
 なにをして 生きるのか
 こたえられない なんて
 そんなのは いやだ!

 今を生きる ことで
 熱い こころ 燃える
 だから 君は いくんだ
 ほほえんで

 そうだ うれしいんだ
 生きる よろこび
 たとえ 胸の傷がいたんでも
 ああ アンパンマン
 やさしい 君は
 いけ! みんなの夢 まもるため

 なにが君の しあわせ
 なにをして よろこぶ
 わからないまま おわる
 そんなのは いやだ!

 忘れないで 夢を
 こぼさないで 涙
 だから 君は とぶんだ
 どこまでも

 そうだ おそれないで
 みんなのために
 愛と 勇気だけが ともだちさ
 ああ アンパンマン
 やさしい 君は
 いけ! みんなの夢 まもるため

 時は はやく すぎる
 光る 星は 消える
 だから 君は いくんだ
 ほほえんで

 そうだ うれしいんだ
 生きる よろこび
 たとえ どんな敵が あいてでも
 ああ アンパンマン
 やさしい 君は
 いけ! みんなの夢 まもるため



本屋で娘と絵本をながめながら、不覚にも泣いたね。
アンパンマンよ永遠なれ!!


「アンパンマンマーチ」
作詞:やなせたかし 作曲:三木たかし 編曲:大谷和夫

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たゆたう

2006.09.01 雑記
1年というものは、長いような短いような、
年を追うごとに短くなっているようにも感じるし、
少し前のことがずいぶん昔のように感じられもする。

時間というものの捉え方が、
子供の頃よりなぜか曖昧になっているように感じる。
捉え方の軸がブレているような感覚。
単純に生活が複雑になっているからというのではなく、
内側にある揺らめきのようなものを強く感じる。
おかしいなー。

大人になると曖昧なものが確固たるものにかわるというのは
もしかしたらただの幻想なのか。
おそらくそうかもしれない。
正確には薄々そうだと感じながらも何かに期待していたのではないか。
しかしそれは間違っていたかもしれない。
確固たる何かは僕をつかめない。

ゆらゆらと揺らめいてゆくよりほかに仕方ないのだ。
ときに片意地をはってみたり、無理をしたり、許してみたり、
そんな不様な自分を受け入れながら、たゆたうように。
野心を水面に溶かして日射しを浴びるように。

これは諦めではない。自己否定でも自己肯定でもない。
驚くなかれ、僕達の新しい生き方なのだ。

南の海の海藻のように何も傷つけず生きる。
そんな気分だ。

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